売場作り(レイアウト)を始める前にやるべきこと~店長のための○○ #4 

こんにちは、店長の力になりたいARIKAです。

アパレルの店長の仕事のひとつ、売場作りってとても重要ですよね。

お店によっては、店長だけでなくレイアウトの担当者がいたり、スタッフ全員で売場作りしてますっていう場合もあるかと思います。商品の在庫状況や売れ数、気温や競合店舗の情報、お客様の流れやトレンドなどなど、様々な要素を考慮しながら作っていますよね。もちろん、定石のテクニックや、ブランド独自の見せ方みたいなものも使いながら。しかも、レイアウトを変更するタイミングも様々ですし、美的センスが問われたりもあるので、得意不得意が割とハッキリ出る作業かと思います。

私は、どちらかと言えば得意な方でした。というよりも、レイアウト変更自体が好きな作業だったせいで、得意だと思っていましたが正しいかもしれません...

実際に、自分が変更した箇所が稼働アップしたり、入店数が増えたりという経験がそう思わせたのもあると思います。でも、さらに経験を積んだ結果、それは半分正解で半分間違っていたな~と思うようになりました。

そして、1番間違っていたと思ったことは、売場変更をする前段階にこそあると気付きました!

そこで今回は、その売場作りを始める前に何を考えないといけないのか、

について2つお話していきます。

< レイアウトで売上は上がらない >

< 商品よりもお客様とスタッフを観よう >

 

 

洋服屋の店内

 

・レイアウトでは売上は上がらない

まず、ひとつめです。

誤解のないように少し言い直します。

レイアウト変更 ➡ ○○○○○○ ➡ 売上が上がる

真ん中の○○の部分が抜けてませんか、ということです。

良くこんな会話を耳にすることがあると思います。

例)

店長「Aさん、週末に向けてここのレイアウト変更しておいてくれる?」

Aさん「わかりました、ではこれとこれを入れ替えて、これを差し込んで、マネキンはこのイメージで変更しておきますね」

週末後、

店長「Aさんが売場変更してくれたから、そこの商品が売れて、この週末は売上が上がったね」

 

一見して、特別悪い会話ではなさそうに見えます。

店長がAさんに指示を出して、Aさんが店長の意図を汲み取ってレイアウト変更し、その結果週末の売上が上がり、店長はAさんを労っている。

しかし、今回言いたいことは、この会話の流れ自体の良し悪しではなく、結果が出た後に店長の発した言葉に注目していただきたいです。

「売場変更をしたから売れた」ここに注目してください。

売場変更の目的は?

私はこう考えています。

そもそも売場変更する目的は何でしょうか。

ほとんどの場合、お客様の入店が少ないから入店を増やしたい、お客様が商品を全然触らないから触ってもらえるようにしたい、というところが最初の目的ではないでしょうか。

そして、売場変更によってそれが達成されたことによって、お買い上げに繋がる=売上になる。

売場変更が成功 ➡ 入店が増え、商品のタッチが増える ➡ 売上が上がる

この真ん中の部分を忘れがちになってませんか、ということです。

売場変更が成功する、ということは、入店数やタッチ数が増えることであり、直接的に売上が上がる、ということではない。これをしっかり念頭に置いた上で、売場作りを始めるべきだと思っています。

もう少し補足をすると、入店数やタッチ数が増えるということは、接客の機会が増えるということです。そして、そこでスタッフの販売力を発揮してもらうことで、売上に繋がります。

なので、上の例でいくと、実際に売上を上げたのはAさんが変更した箇所の商品を売ってくれたスタッフたちです。もちろん、売場変更をしてくれたAさんに労いの言葉をかけることも大切です。ただ、私がAさんに言葉をかけるとしたら、

「Aさんが売場変更してくれたから、そこの商品のタッチが増えて、みんな接客しやすくなってお買い上げに繋がっていたね」

といった具合になるでしょう。

 

・商品よりもお客様とスタッフを観よう

それでは、ふたつめにいきます。

売場作りと言うと、どうしてもまずは商品の方に目がいってしまうと思います。

もちろん、売場作りをやり始めたら実際に動かすのは商品ですが、その前にです。

・お客様の流れやニーズの把握

・お店のスタッフの販売力や特徴の把握

これらのことが明確になっているか、を考える必要があります。

お客様

お客様がどれくらい来ているのか、どんな客層の方が多いのか、今の商品たちはどんなお客様にフィットしそうなのか、何を探している方が多そうなのか。

これらを踏まえて、アイキャッチにする先頭に配置する商品を決めたり、メインのマネキンのコーディネートスタイルを決めたりするはずです。経験値の多い店長であれば、無意識的にやっていることかもしれません。でも、店長であれば、スタッフに教えたり、伝えたりすることがある以上、無意識ではなく、有意識で常にやっていった方がいいと思います。

その方が、自分の頭の中も整理されてクリアになりやすいですし、スタッフへの説明もスムーズで明確になります。

スタッフ

そして、もっと大事なのに、割と考えていない人が多いのが、スタッフのことです。

上の項目でも話したとおり、実際に売上をあげるのは、スタッフのみなさんです。

売場作りで最大の効果を上げるには、最終的には、スタッフの力が重要になります。

ということは、今現在のスタッフのことをどれだけ把握しているか、そして、それを活かすにはどのような売場が最適なのか、といった視点が大事になります。

例えば、まだ経験の浅いスタッフが多いのであれば、なるべく複雑なレイアウトはせずに、できるだけシンプルでわかりやすい売り場にした方がいいでしょう。逆に、ベテランで販売力の高いスタッフが揃っているのであれば、凝った作りにしたり、あえて○○にしている、みたいなこともできるでしょう。

お客様が立ち止まってくれないと声掛けができないスタッフがいるなら、しっかりとお客様が立ち止まるポイントを作ってあげましょう。

このように、どういったレイアウトになっていたらスタッフが動きやすいか、接客がしやすくなりそうかを、考えてから、売場作りを始めるべきだと思います。

 

最後に

私は売場作りをする前に、必ずこう唱えます。

「お客様と商品を繋ぐ」「スタッフと商品を繋ぐ」「お客様とスタッフを繋ぐ」

そして、「そのための最前案を具現化する」