イメージと余白 ~店長のための○○ #2 

こんにちは、店長の力になりたいARIKAです。

私の会社は毎年10月が締めになるので、11月から新しい1年がスタートになります。丁度その11月が始まったということで、いつも年度初めや月初めに何を考えているのかを書いていきます。

年初めや月初めと言ってますが、正しくはその少し前、1週間から10日前くらいです。その期間に考えておいて、年や月のスタート時点ではもうそれが頭にある中でいる状態です。そうしないと、スタート直後にタイムロスが起こってしまいます。当然といえば当然ですが、特に月でいくと、その月のことに必死すぎて、その月が終わるまで次のことが考えられないなんてこともあると思います。でも、そこで差がついてしまうので、しっかり癖付けしておくことが大事かと思います。

「イメージ」を描く

先にザックリ言ってしまうと、「1年orひと月の大まかな流れのイメージを描く」ことです。

1年であれば、日本は季節の影響が大きいので、12月はクリスマスや年末、1月は年始や成人式、雪が降る、3月は卒業シーズン、5月はゴールデンウイーク、半そでの日もチラホラ出てくるなどなど、気温やイベントに対して起こりうることがある程度想定できます。

ひと月であれば、その月の気温やイベントに加えて、祝日の数や曜日回り、現状の在庫状況や商品の入荷予定、一緒に働いているスタッフの状況や近隣・競合店舗の状況、先月の流れはどうだったか、などを整理して考えます。

これらを踏まえた上で、恐らくこういった流れになるのではないか、売上の推移はこうなりそうだ、スタッフに何をどこまで教えようか、を自分でイメージが湧くようにしています。

「余白」が大事

ここで私が最も重要だと思っているのは、あくまで「大まかな」という点です。私自身が元々そこまで細かくきっちりなタイプではないこともありますが、大事なのは「修正する余白」を作っておくことだと思っています。

さあイメージができました、新しい月が始まりました、大抵は自分のイメージ通りには進んでいかないですし、イレギュラーなこともいろいろ起こってきます。特に私の場合ですが、そうなった時にあまり最初にきっちり細かく決めていると、修正することが多くなりすぎてしまって頭がパンクしてしまい、その結果、修正が追い付かずに次の想定外が起こる、修正できず、また想定外発生、結局成果が出ないといった悪循環にはまっていってしまいます。

過去にこれを何度となく経験してきた上でたどり着いたのが、「余白」を作っておくというところになります。

具体例

それでは、「大まかに」とはどの程度なのか、具体例を出してみましょう。私は主にアパレルに携わってきたので、アパレルの場合で紹介します。

日割り予算の見直し

11月スタート時点でどこまでイメージしているかで考えると、10月20日くらいになれば、会社から11月に関する情報がある程度集まっていると思います。アパレルであれば、主に商品の入荷情報や値下げの情報になります。これと現状の自分の店の状況を踏まえて、まずは日割り予算の見直しをします。

例えば、商品の入荷が11月の15日以降になる、とわかっていれば、1日~14日までは売上が取りにくいので、そこは低めに。15日以降を高めに設定し直したり、20日~25日まではSALEをやりますとなっていれば、当然その期間には数字を上乗せしたりといった具合です。

商品の売れ方

次にどの商品がどのくらい売れそうか、どの順番で売れていきそうかをイメージします。

序盤は、ニットやパーカーがメインで売れて、中盤からアウターが売れ始めて、後半にはアウターがメインになるみたいな感じです。何をいつまでに何点売るのように細かくは考えてません。あくまでザックリとした流れを自分の中でイメージするに留めておきます。

これに合わせて売場のレイアウトをどのように変えていくかもイメージしておきます。後方にあったアウターが月が進むにつれて徐々に前方に展開されていくみたいなイメージです。

違うパターンもイメージしておく

これはある程度の経験があってにはなるかもしれないですが、自分がイメージしていることが外れるのを想定しておくのも必要と思います。

いわば、こころの準備です。

絶対こうなると思っていたことが外れるとショックが大きくて、実際の修正を始める前に、自分のメンタルの修正が必要になってしまうからです。私はメンタルが強いタイプではないので、特に大事です。これを考えておかないとメンタルの修正にかなりの時間を使うことになります。

そうならない為に、イメージの候補を2つ3つ考えておきます。

例えば、ニット・パーカーからアウターが第一候補で、アウターからニット・パーカーが第二候補、パーカー・アウターからニットが第三候補みたいに第一候補が外れた時に、あっ第二候補のパターンか、となればメンタルもやられず修正がしやすくなります。

これくらいザックリとしたイメージを持ってスタートに立ち、なるべく早く修正を繰り返し行っていきます。

 

いかがでしょうか、みなさんの想像より大まかだったかもしれませんが、これでも全くイメージしていない場合に比べたら雲泥の差がありますし、修正のしやすさも全く違ってきます。

こんなこと考えてなかったという方や、何でも細かくきっちりが正しいと思っていた方は、ぜひ自分なりにアレンジしながら試してみていただきたいです。